婚活体験記（2022～2023冬） [6]

Mさんから、メッセージが届きました。5日ぶりのメッセージです。「もしかしたら、もうメッセージはないかもしれない」と思っていたので、やり取りがまだ終わりではなかったことに安心しました。一方で、そろそろやり取りを次の段階に移行しなければいけないという、焦りを感じます。

Mさんからメッセージがあり次第、僕は会うことを提案するつもりでした。「会うことを提案する」と一言で言ってしまえば、それだけの簡単なことのように思えますが、実際に提案の文章を考えてみると、どうもうまくいきません。そもそも僕は、女性を飲食に誘った思い出がありません。それこそ、「生まれて初めての経験」だと思います。初めてのことで、しかも、遅すぎるのですから、言葉が出てこなくても無理はないというものです。こんなことで、飲食に誘えるのでしょうか。

しかし、いくら提案の文章がうまく作れなかったとしても、そろそろ決断しなければいけません。マッチングアプリで相手をデートに誘うタイミングは、別に決まっているわけではありませんが、早ければ3日、遅くても2週間ほどが、目安となっているみたいです。僕はもう、1か月もMさんとメッセージのやり取りをしています。（もっとも、メッセージの頻度は多くて1日1往復で、さらに、最近は停滞気味でしたが。）そろそろ、どちらかが提案してもいいころです。そしてここは、やはり男性である僕から提案するのが、普通でしょう。

そういうわけで、次に送るメッセージで、僕はMさんを飲食に誘おうと思います。会ってみないとわからないことの方が多いでしょう。会わなければ、想像だけが膨らんでいきます。もし、メッセージが途切れて、そのまま立ち消えるのだとしたら、僕は墓場までわだかまりを抱えたままとなるでしょう。このわだかまりを成仏させるためには、断られたとしても、自分から提案するひつようがあります。

しかし、今夜はもう遅い時間になってしまいました。眠気があり、判断力が低下しています。したがって、メッセージを送るのは、明日の朝にしようと思います。いや、明日の夕方でも、遅くはないでしょう。文章は一晩ねかせたほうが、きっといいものができるでしょう。

飲食に誘うというのは、要するにデートに誘うということだと思いますが、僕はデートの経験がありません。どこに誘ったらいいものかわかりませんが、やはり、無難にカフェでしょうか。しかし、僕はカフェのこともよくわかりません。スターバックスなどは、オシャレすぎて入ることができません。しかし、ランチはカフェよりもハードルが高そうだし、まさかフードコートやイートインで会うことを提案するわけにもいかないので、やはりカフェが妥当でしょうか。イートインでいいという女性がいたら、庶民的で好感が持てるのですが。