大腸内視鏡検査のこと(2022年)
「便潜血陽性」の判定を受けた人は、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を受けたほうが良いと思います。この記事では僕の体験談を記します。
• 経緯
便潜血の判定を受けた
5月に行われた会社の健康診断で、便潜血が陽性という判定を受けてしまいました。僕は今年35歳ですが、僕が働いている会社では、検便は35歳からの検査項目です。僕にとっておそらく小学校か中学校以来の検便でしたが、そこで便に血が混じっているという判定を受けてしまったのです。
心当たり
便潜血があるという判定は、意外ではありましたが、驚きませんでした。5年ほど前、会社のトイレで、便に少し血が混じっているのを見たことがあります。それ以降も、たまに便に血が少し混じっていることがありました。また、軽い痔になったこともありました。
便の血は、痔によるもの、または腸管にできた一時的な傷によるものだろうと思っていました。僕は大食いのほうなので、消化器に負担をかけているだろうことは自覚していました。
2次検査
会社の健康管理室から2次検査を病院で受けるよう勧められました。「受けない」という選択が無いわけではありませんでしたが、受けることにしました。受けたとしても、どうせ”痔”と診断されるくらいだろうと思っていました。結果、大き目のポリープが見つかったので、受診して正解だったと思います。
• 検査の流れ
会社を休んで、大腸カメラの予約のために病院に行きました。
大腸カメラは、事前の準備が必要となります。僕の場合、検査は以下の流れでした。
- 外来に行って問診を受け、大腸カメラの日を予約し、大腸カメラのやり方の説明を受け、下剤や同意書をもらう。
- 大腸カメラの1~3日前から食事制限を行う。
- 大腸カメラの前日の夜に、下剤を飲む。
- 大腸カメラ当日、病院に行く。
食事制限とは、消化に悪いものを食べないということです。この辺りのことは看護師さんが丁寧に説明してくれました。
• 検査当日(検査まで)
7月中旬、この日も会社を休みました。検査に先立って、腸管をきれいにする必要があります。僕が受診した病院では、「2リットルの下剤を飲む」方法を採用していました。大腸カメラに慣れている人は、2リットルの下剤を自宅で服用し、腸管をきれいにしてから来院することもできるそうですが、僕は初めての大腸カメラだったので、病院で下剤を服用する方法を選びました。検査までは、以下のような流れでした。
8:30 病院に行く
8:30に病院に行き、受付を済ませました。内視鏡室に行き、看護師さんから説明を受けました。
9:00~ 下剤服用
待合室には、僕のほかに3名の男性が居ました。それぞれが胃カメラ・大腸カメラの受診者でした。
各人に2リットルの下剤と紙コップが渡され、15分で250mlのペースを目安に飲むよう指示されました。2時間で2リットルを飲み終えるペースです。
11:00 飲み終える
2リットルというととても多い量に思えますが、意外と飲めてしまいました。9:00~11:00の間、20分に1回くらいの頻度で便意があり、トイレに行きました。腸管がきれいになるには5回以上の排便が必要ということでしたが、僕は5回では十分ではありませんでした。(便が黄色い透明な液体になり、固形物が一切入っていない状態になるのが、洗浄完了のサインです。)
結局、7回ほど排便し、ようやく看護師さんからOKをもらいました。この時点で12時少し前だったと思います。これ以降、時間をよく覚えていません。
ガウンに着替える
検査用のガウンと、使い捨てのトランクスを渡されました。更衣室で着替えました。トランクスは”穴あき”だったのですが、その穴が前向きなのか後ろ向きなのか、少し悩みました。普通の下着としてのトランクスは、穴が前についています。この検査用トランクスも、一般的なトランクスと同じで、前向きなのでしょうか?しかし、これは大腸カメラのためのトランクスです。穴を後ろ向きにして履きました。
鎮静剤用の注射針を腕に刺す
鎮静剤を注入するための注射針を腕に刺してもらいました。この時、検査用トランクスの穴の向きについて看護師さんに聞いたところ、後ろ向きが正しいという回答をもらい、安心しました。
• 検査
僕の名前が呼ばれ、検査室に入りました。横になり、胃カメラのためのマウスピースを装着し、鎮静剤が注入されました。眠気を感じる間もなく、意識がなくなりました。
名前を呼ばれ、目を覚ましました。目覚める直前まで、何か夢を見ていたようです。胃カメラはすでに終わり、大腸カメラの途中でした。大腸カメラも、もうすぐ終わりそうという感じでした。
先生は「特に異常はなさそうですね。」と言いました。
もう検査が終わりそうという所で、先生が「あっ」と言いました。大腸の出口付近に1㎝ほどのポリープが見つかったのです。ポリープはその場で切除することになりました。僕はモニターで切除の様子を見ていました。ワイヤーのようなものをポリープに引っかけて絞ることで、ポリープを切断したようでした。腸が圧迫されているような嫌な感覚でしたが、痛みはありませんでした。
先生によると、ポリープは放っておくとガンになることがあるそうです。切除した組織は検査に回し、ガン細胞の有無を調べてくれることになりました。(その検査結果は今週出ます。)ポリープの形的に、たぶんガン細胞は無いだろうとのことです。
経過観察のために1年後の大腸カメラを勧められましたので、来年また受けようと思います。
よく覚えていませんが、15時前には会計まで終了したと思います。
追記:
後日、結果を聞きました。ガン細胞は検出されなかったということです。
• 費用
保険適用で24,000円弱でした。ポリープを切除すると、検査だけの場合と比べて高額になるようです。
• まとめ
今回、会社の健康診断によって、結果的に大腸ポリープを見つけることができたのでよかったです。ポリープの原因は分かりませんが、おそらく生活習慣(主に暴飲暴食)が影響していたのだろうと思います。これを機に、生活習慣を見直したいと思う出来事でした。
検査は、鎮静剤のおかげで、痛みはなく、不快感もほとんどありませんでした。
検査当日、午前中はほとんど下剤を飲んで排便するための時間でした。待合室でただ待っているのが退屈であれば、本などを持参した方がよいかもしれません。
30代で「便潜血陽性」の判定を受けた人は、"痔"などの可能性も考えられますが、ポリープなどがあるかもしれないので、病院で2次検査を受けることをお勧めします。
(この記事は、2022年7月に書いた原稿を、2024年4月に修正・公開したものです。)ad: