11月の風鈴 (2022年)
午後6時ごろ、住宅街を散歩しました。クリスマスまで1か月以上ありますが、クリスマスを意識したと思われるイルミネーションが住宅街のところどころに見られました。そんな中、風鈴の音が聞こえました。11月に風鈴というのは季節外れに思われますが、クリスマスと風鈴の音は、どこかマッチするような気もしました。
• 午後6時ごろ
住宅街を歩きました。今日は11月にしては暖かく、中綿入りのジャケットでは暑いほどでした。住宅街のなかには、LED電球を玄関の前に飾った家が見られました。しかし、クリスマスまで1か月以上もあります。気が早い気もしますが、クリスマスというのはそれだけビッグイベントということなのでしょう。子供のころは、クリスマスに限らず、季節のイベントには何か特別なものを感じました。身体的に成熟しきって、衰退している今、あの感覚を再現することはできません。
僕が子供だった頃に比べて、近年のクリスマスというのは酷く退屈で陳腐なものに見えます。それは、クリスマスが変わったというよりも、僕が大人になって、クリスマスの見え方が変わったに過ぎないのだと思います。子供の目から見たら、クリスマスは輝いて見えるのでしょう。
• 風鈴の音
歩いていると、風鈴の音が聞こえました。風鈴といえば夏です。クリスマスが近づく中、季節外れです。どこかの住宅で、この時期にあえて風鈴を吊るしているのでしょうか。季節外れにも思えますが、風鈴の音はクリスマスの鈴(またはベル)の音とどこか通じる部分があり、不思議にマッチするものです。
これはラジオで聞いたことですが、風鈴の音じたいに涼しさを誘発させる効果はなく、日本人が風鈴を涼しく感じるのは、一種の条件反射らしいです。
夏といえば、縁側の日陰で涼みながらスイカを食べるというのが、古き良き日本の風景です。そんな風景の中で、風鈴の音は”涼む”という行為の象徴でした。われわれ日本人は、「夏:風鈴:涼しい」というふうに言葉を連想します。しかし、風鈴という文化がない国の人にとっては、風鈴の音と涼しさは全く結びつかないもののようです。
• 秋の風景
落ち葉が詰められたゴミ袋が、ゴミ捨て場に重ねられていました。周りをよく見ると、秋にもかかわらず、落ち葉が少ないことに気づきました。誰かが落ち葉を掃除してくれているので、道路が落ち葉まみれにならずに済んでいるのですね。
クリスマスにふさわしいLEDの色は、電球色だと思います。電球色には温かみがあります。一方、白色は、合理的で衛生的という印象を与えます。マンションのような連続した居住空間の玄関には、白色LEDがよく似合います。
マンションの入り口の段差に、マスクが落ちていました。最近は、マスク不要論が優勢になってきたようです。しかし、新型コロナの第8波が来る(来た)などともいわれており、いまだにマスクの必要性については議論されているようです。僕はいま、散歩中はマスクを外しています。マスクをするとメガネが曇るし、呼吸しにくいからです。散歩中、マスクはジャケットのポケットに入れていますが、不意に落としてしまうかもしれません。散歩をしていると、落ちているマスクをよく見かけますが、故意に捨てた物は少ないのかもしれません。
マンションのゴミ捨て場は、きれいに掃除されていました。おそらく、専任の清掃業者が、毎日のように掃除しているのでしょう。ゴミ捨て場の床に目をやると、ゴミが1つ落ちているのを見つけました。
正面が隠れてしまって確認できませんが、どうやらY1000のようです。Y1000は、今年話題になった、ヤクルト本社の商品です。人気商品であり、手に入りにくいと聞きます。僕も、スーパーで見かけたら1度は買ってみたいと思っているのですが、まだ1度も見つけられないでいます。
この記事は、2022年11月に執筆し、2024年2月に修正・公開したものです。